車検だけで本当に大丈夫?法定点検が愛車を守る理由

実際、お客様からも「12か月点検(法定点検)は本当に必要なの?」というご質問をいただくことがあります。

法定点検を受けない理由は人それぞれだと思いますすが、他にも「点検費用を節約したい」「車検だけ受ければ十分だと思ってる」「法定点検と車検の違いが分からない」「車の調子が良いので問題ないと思っている」「修理や部品交換を勧められて高額になりそう」といった意見があるようです。

車の法定点検とは、道路運送車両法で定められた「安全に走行できる状態を維持するために車の所有者(使用者)に実施が義務付けられている定期点検」のことです。

自家用乗用車の場合、法定点検を受けなかったこと自体に対する直接の罰則は基本的にありません。しかし、点検を怠ると故障や事故のリスクが高まり、整備不良による事故や違反につながる可能性があります。

それでは今回は『法定点検の役割』についてご説明します。


まず知っていただきたいのは車検と法定点検では『目的が異なる』ということです。

車検は、その時点で保安基準に適合しているかを確認するための検査です。

一方法定12か月点検は、故障やトラブルを未然に防ぐための予防整備です。

つまり

という違いがあります。


自動車の点検整備

自動車の安全性を確保するためには、自動車の点検整備を行い、自動車を良好な状態に保つことがとても重要です。

● 点検整備の必要性・重要性

 自動車は日々の生活と社会・経済活動に欠くことのできないものです。しかし、交通事故や環境問題は依然として大きな社会問題になっており、安全で環境負荷の小さい車社会の確立が求められています。

 自動車は走行距離や時間の経過とともに劣化・摩耗する部品等が多く使用されているため、その性能や耐久性は走行距離や時間の経過とともに低下し、自動車メーカーにおいてもこのような特性を踏まえ、適切に保守管理がなされることを前提に自動車を製作しています。

点検整備を行わないと、走行中に故障したり、排出ガスの増加、燃料の浪費等を招きかねません。さらには整備不良が原因となる事故を引き起こす可能性が高まり、大変危険です。不要なトラブルを防ぎ、自動車を常に良好な状態で使用するためには、ユーザーの皆さんが責任を持って常日頃から自動車の状態を把握し、適切に維持することが重要です。

● 検査(車検)と点検整備は違います

 自動車の検査(車検)と点検整備はよく混同されますが、それぞれ違うものです。自動車の検査(車検)は、検査時点において自動車が安全・環境基準に適合しているか、一定期間ごとに国が必要最小限のチェックをしているもので、自動車検査証の有効期間内の安全性を保証するものではありません。

 このため、自動車ユーザーの責任において日常・定期点検整備を実施し、自動車の安全を継続的に確保することを法律で義務付けております。したがって、検査(車検)と点検・整備はリンクするものではなく、検査(車検)に合格したことをもって、点検・整備を省略できるものではありません。

国土交通省のホームページ「点検整備の必要性」よりhttps://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-1/


多くの方は定期的に健康診断を受診されていると思います。

健康診断の目的は・・・

では車の健康診断(法定点検)とは・・・

人間も「これからも健康であり続けたい」と願うように、車に対しても「これからも安心して乗り続けたい」と願う方は多いと思います。


法定点検は車のどの部分をチェックするのか

では、法定点検では実際どんな部分を点検するのでしょうか?

法定点検のチェック項目は多いですが、ポイントを押さえると「安全に走るための重要部分」中心の点検です。分かりやすく整理すると次の5つです。

① 走るための点検(エンジン・駆動系)

  • エンジンオイルの量・汚れ・漏れ
  • 冷却水(クーラント)の量・漏れ
  • ベルト類のゆるみ・劣化
  • 排気ガスの状態
  • エンジンのかかり具合

② 止まるための点検(ブレーキ)

  • ブレーキの効き具合
  • ブレーキパッド・シューの摩耗
  • ブレーキ液の量・漏れ
  • ホースや配管の劣化

③ 曲がるための点検(ハンドル・足回り)

  • ハンドルの遊びやガタつき
  • サスペンションの異常・オイル漏れ
  • ドライブシャフトブーツの破れ
  • 下回りの緩み

④ タイヤ・足元の点検

  • 空気圧
  • 溝の深さ
  • ひび割れ・偏摩耗
  • ホイールナットの緩み

必要に応じてタイヤのローテーション(前後入れ替え)作業を行います。

⑤ 電気・視界・安全装備

  • ライト(ヘッドライト・ブレーキランプ・ウインカーなど)
  • バッテリーの状態
  • ワイパー・ウォッシャー
  • ホーン(クラクション)

法定点検は一言でいうと『車が安心、安全に走れる状態かを定期的にチェックする点検』です。


車検のような「合否判定」ではなく、故障を防ぐための健康診断です。


そんな大切な法定点検ではありますが、実際に法定点検をを受けている、または受けていない車とで、どのような違いが出てくるのでしょうか?

定期的に法定点検を受けている車の場合

法定点検は費用はかかりますが、点検を定期的に受ける事で安全性が向上し、車を長持ちさせやすくなるといったメリットがあります。


法定点検を受けない(車検のみ)車の場合

点検費用を節約できる」「時間や手間がかからない」といったメリットはありますが、その代わりに「故障や安全上のリスクが高くなる」「修理費や車検代がかさんでしまう」といったデメリットがあります。

「今は調子が良いから大丈夫」

「走行距離は少ないから点検はパス」

「まだ新車だから故障なんかしないでしょ?」

「いつも車検しかやってないけど今まで問題なかったよ?」

それは本当に『安心して乗れる状態』なのでしょうか?


「今まで点検しなくても問題なかった」という方へ

確かに法定点検を受けなくても何事もなく過ごせる方もいらっしゃいます。

しかし、それは「必要なかった」のではなく、「たまたまトラブルが起きなかった」というケースも少なくありません。

車は消耗品の集合体』です。

オイルやブレーキ、ゴム部品、バッテリーなどは確実に劣化していきます。

人も健康診断を受けるように車にも定期的な健康診断が必要なのです。


法定点検は「修理を増やすため」ではありません

「点検すると余計な修理を勧められるのでは?」

そんな不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。

必要な整備と、まだ様子を見られる整備はきちんとご説明し、お客様にご納得いただいたうえで作業を進めております。

無理に交換をおすすめすることはいたしません。


最近の車は性能も耐久性も向上しています。

だからこそ「壊れる前に予防整備をして車のコンディションを良好に保つ」という考え方がとても大切です。

定期的な法定点検は、故障を未然に防ぎ、安全を守り、結果として大きな修理費用を抑えることにもつながります。

車は移動のための道具であると同時に、人生の大切な瞬間に寄り添い、思い出を共に刻む存在だと思います。

そんな『かけがえのない時間を,これからも共に過ごすパートナー』に安心してお乗りいただけるよう、年に一度の法定点検をご検討いただければ幸いです。

私たちも心を込めてサポートいたします。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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